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いあ、いあ、はすたあ! くふあやく、ぶるぐとむ、ぶぐとらぐるん、ぶるぐとむ!
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 最近知ったことなんだけれど・・・
どうやら見栄っ張りっていうのは
たとえ死んでも化けても生まれ変わっても治ることのない
馬鹿よりもタチの悪い不治の病のようなものらしい。

そもそも見栄を張るというのは
一言でいえばやせ我慢をするということであり、
つまるところそれは、実質以上に自分を高く優秀に見せることで
絶えず燻り続ける劣等感を払拭しようという試みの一つに過ぎない。

少なくとも僕にとっては・・・。

で・・・まあ、
この底のない谷に聳え立つ石柱の装飾に無理矢理足を掛けて
いつ果てるともない悠久の時を一人ぼっちで佇むなんていう、
故も理屈も大義名分も定かではない
摩訶不思議かつ意味不明な奇行に走らざるを得なくなったのも、
その病魔をひたすら放置どころか助長すらさせてまで
のさばらせ続けた報いだというのだろうか。

言うまでもないと思うけど、正直死ぬほどおっかない。
気を抜くと足が竦んで立っているのか座っているのかも分からなくなる。
今にもその場に崩れ落ちたい衝動に駆られるも、
僕にとってそのような醜態を晒すのは許されざることであり、
そもそもこの足場というにはあまりにも頼りない出っ張りが、
それを許容するだけの懐の広さを持ち合わせていないことは
火を見るより明らかというものだろう。

僕の佇む石柱から深い谷底を挟んで
少しばかり離れた高台広場に目をやると、
そこでは我らが同志を含む雲合霧集の者達が、
飲めや食えやのドンチャン騒ぎを楽しんでいた。

・・・はて、僕らは何でまたこんなところで宴なんて開いているんだろう?
年に何回こういった席を設けているかは
いちいち覚えていないので定かではない。
まあ、僕らにとっては楽しければいいという理由だけで十分なのだけれど。

かく言う僕だって別に楽しんでいないわけじゃなく、
ただ単に自分が輪の中に入ってどうこうするよりは
こういう場所からしみじみと眺めてる方が好きなんだから仕方がない。

ただ、少し見栄を張りすぎて文字通りの立ち位置を間違えた、それだけの話。
今回ばっかしはそれが致命的すぎる気もするんだけど、まあ愛嬌愛嬌。
実際こういうポジションは多少奇行じみてるくらいで丁度いいんだよ。

ところで、宴の輪からやや離れたところに立っている
白い着物姿の人影がさっきから気になるんだけどあれは一体何なんだ?
岸壁に生えた細い柳の枝に引っかかった
これまた白い円盤のようなものをじっと眺めているみたいだけれど。

「あのー、それとってくださいー」

白い人影はこちらに気づくや否や、そんなことを言ってきた。
見かけによらず人使いの荒い子だなあ。
ま、頼まれちゃ仕方ない、この僕が一肌脱いでやろうじゃないか。

本当は慎重に這って進みたくて仕方ないけれど、
努めて平然と、溝に足を引っ掛けるようにして歩いていく。

ああ、気失いそう・・・。

「怖くないんですか? 危ないのに」

「いやいや、うちも一応妖怪だし、死にゃしないって」

もちろん大見栄もいいとこだ。
この高さに加えて谷間を吹き抜ける風も強く、
ほんの少し足を滑らせただけでタダじゃ済まない。

自分の生命力がどの程度かなんて把握してないし、
それを身を持って実況検分するつもりも更々ない。

円盤が引っかかってる崖までは少し距離がある。
変に脚力を上乗せすると危なっかしいので、
意識を集中して、念動制御だけで跳ぶ。

重力加速度を無視した等速運動で円盤を回収し
依頼人に渡してやったところで、
僕はようやく、その存在に覚えがあることに気づいた。

ああ・・・この子は確か、長の縁者の。

その子は、僕らが身を置くこの小社会、
すなわち今まさにこの広場で勝手気ままに過ごす魑魅魍魎どもの中で、
最も表舞台に立つ存在としての地位を確立している
いわばの偶像のような存在だった。
名前は何といったか・・・。

言うまでもなく僕とは対極に位置する人種で、
決して関わることもましてや迎合することも
ないと思ったのだけれど・・・。

ともあれ、今日は疲れたし
朝まで付き合う気分でもないし
帰ってネトゲでもしよう。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

おまけ:
ところ変わって、自室のコタツでネトゲしていたら
隣で見知らぬニィちゃんがBLアニメ見てたでござるの巻。

僕「君は祭り行かないの?」

人「・・・」

僕「なあ・・・」

人「・・・」

僕「何なんだよこの距離感はッ!?」

人「いや・・・今アニメ見てるんで」

僕「ちなみにそのタイトルの○○○とは××××××の略だ。
BLというカテゴリーに属するが、
少なくともアニメにおいては直接的な描写はない」

人「流石、詳しいっすなあ」

僕「まあでも、それ結構面白いだろ?」

人「面白いな。二度と見ないけど」

・・・ていうか、何で居るんだろうこの人。
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Comment
無題
天邪鬼もネトゲをする時代。
光?いえいえ、妖怪アンテナ通信ですよ
NONAME 2010/07/23(Fri)11:02:12 編集
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